私の愛車は軽自動車「スズキ アルトターボRS」なのですが、発売日に販売店で速攻判子を押して、今年で購入から5年ほど年数が経ちました。
流石にこの頃になると、タイヤの摩耗やひび割れが目立ってきて、クタクタにくたびれた感じがしています。
またつい先日、走行中に道路の深い陥没部分を踏んでしまった為、タイヤのサイドウォールにぷく~っとお餅が1つ膨れたようなコブが出来てしまい、これは流石にアカンと感じていました。
しかし、タイヤ交換を考えると出費が痛い・・・。けど、万が一にこれが原因で事故った方が危ないし。
なのでタイヤ交換を前提に、まずタイヤの寿命となる具体的な目安は?が気になり、個人的に調べて見ましたのでご紹介します。
タイヤ交換の時期を考える目安
一般的にタイヤを交換する時期の目安として、以下の点に該当する場合はタイヤを交換した方が良いとされています。
タイヤの溝が1.6mm以下の場合
新品タイヤの溝は一般的に「約8mm~8.5mm」の深さがあり、走行距離で言うと「約5,000km=1mm」程度で摩耗すると言われています。
つまり、単純計算で「5,000km×(8mm-1.6mm)=32,000km」程度でタイヤ交換の時期が来ることが分かります。
また、この溝の深さが摩耗して「1.6mm以下」になると、タイヤの交換時期を示すスリップサインがタイヤ側面から見える様になってきます。
この状態になると道路運送車両の保安基準に違反していますので車検には通らず、警察から指摘があった場合に道路交通法違反として取られる可能性がありますので、必ずタイヤ交換を行う必要があります。
スリップサインの見つけ方は簡単で、以下の画像のようにタイヤの側面を見ると何箇所か「△」の三角形マークが表示されている部分があり、そこのサインを目安にタイヤ側面から確認する事で摩耗状態が分かります。
この三角形がある部分を目安に、タイヤが接地する表面(トレッド面と言う)の方から見てみると、以下のように溝内にボコッと出っ張って部分があります。これがスリップサインで、タイヤ側面から見えるようになるとアウトです。
上の画像ではまだ溝が3.2mm程度(約23,000km走行)残っているのでこれならば見た感じ、ウェットグリップ性能や車検を通す事は問題無いように見えます。
このスリップサインが見える状態とは、赤枠の溝部分にある出っ張りがタイヤのトレッド面と同じ高さになるほど摩耗した状態の事を言い、タイヤ側面からみても分かる状態になります。
また、サインが見える状態まで摩耗していると中央の大きな4本の溝以外は殆どすり減った状態となる為、タイヤの排水機能も殆ど無くなっています。
排水機能が無い状態で雨天時に走行するとタイヤのウェットグリップが殆ど効かない状態となっていますので、これにより雨水でタイヤが浮く状態(ハイドロプレーン現象)となり、タイヤの滑りや空回りといった状況に繋がり、スリップ事故を起こしやすい非常に危険な状態と言えます。
イメージとして考えるなら・・・雨の日にコンビニに入る際に底がすり減ったサンダルやクロックスで店内に入ると、床が水に濡れている事で非常に滑りやすい状態となっています。その状態がハイドロプレーニング現象と同じ原理なので、このように考えると分かりやすいと思います。
- 「滑る」の原因は2種類あります
①床表面の摩擦係数が低く、滑りやすい。
②水などで濡れた、木製、樹脂製床で「ハイドロプレーニング」と同様の現象で滑る
もしスリップサインが出た状態で事故ったら?
雨天時にスリップサインが出た状態で交通事故を起こした場合は、車両の整備不良を取られる可能性があり、その結果として保険の過失割合に影響が出る場合もあります。
タイヤの摩耗は過失割合にどう影響するのか(文責:壹岐晋大)|交通事故を福岡の弁護士に無料相談【被害者側専門】たくみ法律事務所
壹岐です。 先日、バイクと自動車の交通事故の事件が裁判で解決できました。その事件では「タイヤの摩耗と過失相殺」が主要な争点になりました。 本件事故は、一時停止規制のある交差点でのバイクと自動車(一時停止規制道路)の事故で、自動車が交差点に侵入したことにより、バイクが避けることができず、スリップの上衝突し、バイクの運転手が怪我をしてしまった事例です。 私は、怪我をしたバイクの運転手から依頼を受けました。 相手方保険会社は、一時停止規制のある交差点で、自動車は一時停止をしたことから、基本過失割合は35(バイク)対65(自動車)となり、それに加え、今回の事故は、バイクのタイヤの摩耗が大きく影響しており、過失割合に影響する、基本過失割合から10%を上乗せするとして、過失割合は、45(バイク)対55(自動車)であると主張して....
もし整備不良として大きな交通事故を起こした場合、タイヤ交換代の比じゃないほどの修理代等が掛かる場合もありますので、その点を考慮してスリップサインが見える前(約2~3mm程度)に早めにタイヤを交換しておきましょう。
年数経過によるタイヤの劣化
車両に装着されたタイヤの溝が十分に残っていたとしても、ゴムが原料となるタイヤには寿命があり、一般的にメーカー推奨として夏タイヤ4~5年で、冬タイヤは3年でタイヤ交換時期と言われています。これは製造されてから時間が経つほどタイヤが硬化して行く為で、硬化したタイヤはひび割れが発生しやすくなり、また転がり抵抗も下がるので燃費が悪化してしまいます。
また、通常であればタイヤは車両に装着した状態で長期間、直射日光の紫外線や風雨にさらされており、さらに車両の重さも含めて人や荷物を積んだり、季節の変化で高低温のアスファルトを走ったりする訳ですから、タイヤゴムに対して直接的なダメージが蓄積されて、5年も経つと少ない走行距離だったとしてもその蓄積されたダメージが外部表面にも現れてくる頃になります。
上の画像は新車から5年経ち、走行距離が約23,000kmの状態ですが、タイヤのトレッド面の奥の溝部分や、側面のトレッドの付け根部分の溝部分まで細かいひび割れが出来ています。
なお、見た感じタイヤの溝が十分に残っており、ひび割れ等の不具合がなかったとしても、上記の通り車両に装着された状態は過酷な環境となりますので、日頃からタイヤの状態をチェックしておいて、時期を1~2年程度ズラすとしても何時でもタイヤ交換が出来るように予算を組んでおいた方が良いでしょう。
タイヤ製造年週の確認と計算方法
タイヤには使用期限等は記載されていませんが、メーカーによりタイヤのサイドウォールに製造年週が刻印されていますので、この製造年週から4~5年を交換時期の目安と考えても良いかと思います。
また、購入した際に確認することで新しい(新鮮な)タイヤという事も分かります。
製造年週の見方として、上の画像でタイヤのサイドウォールを見てみると「CBE0715」と刻印されている部分があります。このタイヤは西暦2000年以降に製造されたタイヤですので、右から4桁の数字「0715」部分のみが製造年週を表しています。
- 07 → 2007年
- 15 → 15週目
なお、15週の簡単な計算方法として、1ヶ月を4週と考えて「15週÷4=3.75」と計算し、割って出た数字に「0.5-0.1(15週の左1数字)=0.4」を足すと「3.75+0.4=4.15」となります。
「4.00」の部分を「4月」とし、「0.15」の部分は「4週分の1週=0.25」より少ないので1週目前後と考えると、大体4月の1周目付近だろうと推測できます。
なお、詳細に計算すると「2007年4月9日~2007年4月15日」です。
ちなみに詳細に調べる場合は手計算より下記の様な週番号計算サイトを利用した方が早いでしょう。
その年の週番号から年月日を計算します。週番号はUSA方式とISO方式に対応してます。
見た目で判断できる寿命
日常点検をしていればタイヤの変化は気付きやすいのですが、現代人は忙しいので車の事を考える時間が取れないと思います。
なので目安としては、パッと見で以下の状態になったらタイヤ交換を検討しましょう。
- タイヤのトレッド面の一部がつるつるな状態になっている場合
タイヤの溝が4mm以下になると下記のように急激に制動距離が伸びて行きます。
下の画像はトレッド面が偏摩耗していて溝が3.2mm程度しか無く、また他の部分もある程度すり減っている状態です。
この深さでもパッと見で、水たまりや弱めの洪水でも滑りそうな雰囲気が感じられます。
- トレッド面やサイドウォールに切り傷や刺し傷がある場合
ガラスや釘等の尖ったものを踏んだ時にタイヤの表面に起こりやすい切り傷です。
上の画像のサイドウォール傷ですが、新車購入時に細道を走行していた所、側溝の鉄板が外れタイヤに刺さった時のものです・・・(T_T)
多少バーストの危険性がありましたが高速は乗らず安全運転を心がけていたので、何だかんだでこの状態で5年間は持ちました(;´∀`)
- サイドウォールの一部が膨らんでいる場合
サイドウォールが膨れている状態はピンチカットと言われ、タイヤ内部にあり骨格を形成するカーカスコードと言う強度部材の繊維が切れてしまった現象です。この状態で同じ箇所に同様な衝撃を食らうとほぼバーストすると思われます。
上の画像にある見事なコブは冒頭に書いたように、最近、道路の陥没を踏んでしまった際に出来た物です。
横から見るとほんとにお餅みたいに膨れています。こうなるとこの部分は補強が無いので単なるゴム風船状態です。
この症状がタイヤ交換の決め手になりました。もしこの状態で硬い石を踏んづけたら即バーストしそうな予感・・・(^_^;)
タイヤの溝の深さを簡単に図る方法
タイヤ溝図りツール「デプスゲージ」あれば早いのですが、ゲージの代わりとして物差しでも測れない事はないです。ただ、物差しは端っこ部分に目盛りが付いていない物が多いので測りにくいと思います。
他の方法として、1円玉等の硬貨をゲージ代わりに使う方法です。
上の画像の様に硬貨をタイヤ溝に差し込み、硬貨の縁部分と模様までの長さを測る事で簡単にタイヤ溝の深さが分かります。
ちなみに硬貨製造年の「昭和53年」の文字下部分から縁部分までの長さはどの硬貨も約2mm程度となります。
まとめ
「タイヤは命を載せている」
これは昔、テレビCMでブリジストンが使っていたキャッチコピーです。
今回、改めてタイヤの交換時期や寿命、摩耗後の危険性について調べてみましたが、現在履いている4本中2本に致命的なダメージが有り、ほんと危険な状態で走行していたのを自覚しました。
まさに縁の下の力持ち、蔑ろにしてはいけませんね。
つか、この状態で高速を走ったらいつバーストしてもおかしくないかも・・・(´・ω・`)
次回はタイヤ交換費用を抑えつつ、品質が良いタイヤを履かせる方法についてご紹介しようと思います。
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